天生牙(てんせいが)は、『犬夜叉』および『半妖の夜叉姫』に登場する武器である。
概要[]
犬の大将が自身の牙を刀々斎に与え、鍛えさせた妖刀。真に慈しむ心があれば「一振りで百の命を救う」と謳われ、「癒やしの刀」とも称される。
遺言により、長男・殺生丸へと受け継がれる。この世のもの(肉体)は斬ることができないが、あの世のもの(霊体)を斬ることができるという性質を持つ。死者に対して抜くとあの世からの使いが見え、それを斬ることで一度だけ死者を蘇生させることができる。ただし、肉体が消滅する死に方や、一度天生牙で蘇生している、あるいはすでに他の手段で生き返っていた場合には効果がない。加えて、魂がすでにあの世へ連れ去られた者の蘇生もできない。
鉄砕牙と同様に意思のようなものを持ち、結界を張ることも可能なほか、所有者を別の場所に移動させることもできる。のちに刀々斎に鍛え直され、相手を冥界に引き込む冥道残月破が使えるようになった。また、邪気を浄化することもでき、物理攻撃が通用しない霊体である曲霊に効果のある唯一の武器でもある。
だが、かつては鉄砕牙と同体であり、分割されてからもあくまで鉄砕牙が「主」で、天生牙は「従」の扱いであったことが判明する。犬の大将が死神鬼との戦いで冥道残月破を奪うも持てあまし、新たに天生牙が生まれたといういきさつである。冥界における犬夜叉と殺生丸による鉄砕牙の真の継承者を決める戦いにて折れ、冥道残月破の力は鉄砕牙に吸収される。戦いののち、冥道残月破が使えない新たな天生牙として復活し、再び殺生丸の手に渡る。
なお、犬の大将が「天生牙」と名付けていなかったら、刀々斎によって「棺桶いらず」と命名されかけたらしい。
『半妖の夜叉姫』では[]
本作ではせつなに殺された是露を生き返らせるために使われたが、それに激昂した是露によって再び折られてしまう。
せつなが死亡した際には彼女の死に慟哭するとわが使用し、折れた状態ながらも妖気の刃を作り出してなんとかせつなを蘇生させた。その後は刀々斎に預けられて修理され、元どおりとなる。