犬夜叉ウィキ
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鉄砕牙(てっさいが)は、『犬夜叉』および『半妖の夜叉姫』に登場する武器である。

概要[]

犬夜叉の父・犬の大将が自身の牙を刀々斎に与え、鍛えさせた妖刀。真に力を発揮させれば「一振りで百の妖怪をなぎ倒す」と謳われる。

遺言により、次男・犬夜叉へと受け継がれる。普段はみすぼらしい錆び刀だが、犬夜叉の妖力によって巨大な牙のような刀に変化する。元々、犬夜叉の母・十六夜を守るために鍛えたといわれ、人間を慈しみ守る心がなければ扱えない[1]。純粋な妖怪結界により触れることができず[2]、人間は触ることはできるが妖力がないため錆び刀のまま変化しない[3]。つまり、基本的に半妖である犬夜叉にしか扱えない。例外的に半妖である奈落が錆び刀のまま使用できた。

また、斬った対象の妖力を取り込む能力に加え、犬夜叉の妖怪化を抑える能力も持つ。妖刀ゆえに意思のようなものが宿っており、所有者の危機には結界を張ったり、脈打つことで進むべき道を示すことがある。

能力[]

風の傷、奥義・爆流破、結界破りの赤い鉄砕牙、金剛石を無数に放つ金剛槍破、敵の妖力を吸い取ったり妖穴を斬る竜鱗の鉄砕牙、映画オリジナルの金剛爆流破などを使用する。のちに、天生牙から冥道残月破を受け継ぎ、奈落との戦いの最中に「斬る技」の冥道残月破が発現した。

本質的には「斬る」刀であるため、吸収した能力は元の妖怪や物の能力とは異なる「斬る」性質を持つ(結界を張る百鬼蝙蝠血玉珊瑚なら結界を斬る力、妖力を吸い取る妖刀・奪鬼なら妖力の源である妖穴を斬る力など)。

技・形態[]

風の傷(かぜのきず)
本来は妖気と妖気がぶつかることで生まれる風の裂け目の名称。鉄砕牙で「風の傷」を斬り裂くことで、強烈かつ広範囲の衝撃波を放つ。竜骨精との戦闘以後は常に鉄砕牙に風の傷がまとうようになり、いつでも自在に風の傷を放つことができるようになった。射程距離は約80メートル。
爆流破(ばくりゅうは)
敵の妖気に対するカウンター技として使う鉄砕牙の奥義。敵の妖気を風の傷で逆流させ、無数の渦を発生させて敵に返す必殺剣。威力は「敵の妖気+犬夜叉の風の傷」となるため、結界などで阻まれたり回避されたりしない限り、敵は自身の妖気を上回る衝撃波を浴びて一撃で倒れることになる。使用には敵がおこなう強力な妖気の放射と、敵の妖気を圧倒するだけの犬夜叉の「気」が必要となる。性質上、妖気の通わない攻撃は一切返すことができず、肉弾戦のみで戦う相手には使えない。
結界破りの赤い鉄砕牙(けっかいやぶりのあかいてっさいが)
刀身が赤く光り、結界を破る能力がついた状態。紫織の持つ血玉珊瑚を斬ったことで得た。大抵の結界は簡単に斬り裂けるが、白童子や新生奈落などの強靭な結界には効かない。
金剛槍破(こんごうそうは)
金剛石(ダイアモンド)の槍を飛ばし、貫通力に秀でた技。宝仙鬼を斬ったことで得た。習得当初は奈落の結界をもたやすく貫く威力を見せた。奈落に四魂の玉で復活させられた鬼の腹を貫くことはできなかったが、四魂のかけらで強化された鉄砕牙の金剛槍破で貫くことができた。のちに魍魎丸の罠にはめられて妖力を奪われたため、魍魎丸も使用できるようになってしまった。
金剛爆流破(こんごうばくりゅうは)
劇場版第4作『紅蓮の蓬莱島』で使用した爆流破の派生技。本来は敵の放った妖気に対し、風の傷で敵の攻撃を巻き込み返すが、風の傷の代わりに威力と貫通能力の高い金剛槍破で敵の妖気を返すことで、さらに強力な返し技へと昇華させた。
竜鱗の鉄砕牙(りゅうりんのてっさいが)
アニメでは完結編に登場。相手の妖気を吸収、もしくは妖穴を斬って決壊させる。妖気の源である妖穴を斬ることで、通常の妖怪は即死する。一方で、複数の妖怪で成り立っている奈落や魍魎丸には即死効果はない。刀秋との戦いで、彼が鍛えた刀・奪鬼を鉄砕牙で折り、この形態を得た。最初は妖気の逆流により犬夜叉には扱えなかったが、二枯仙を斬ったことにより、妖気の逆流を抑えることができるようになった[4]。妖穴斬りは妖霊大聖の修行で習得した。殺生丸曲霊との戦いでは、犬夜叉自身の妖穴を使った技が使われた。
仙気をまとった鉄砕牙(せんきをまとったてっさいが)
奈落の思惑でつけられた能力。仙気とは仙人特有の妖気のようなもので、霊力のように強力な浄化作用がある。二枯仙の仙気を吸収して竜鱗の鉄砕牙の妖気の逆流を抑えることができるが、二枯仙の仙気は微弱なため、力を増した魍魎丸には効かなかった。アニメには登場しない。
鉄砕牙の炎(てっさいがのほのお)
金禍と同化した鉄砕牙の力。刀身に炎をまとう。銀禍が魍魎丸に取り込まれ、金禍が魍魎丸を斬ってくれという願いを込めて鉄砕牙と同化した。そして、魍魎丸に吸収された銀禍と共鳴して魍魎丸を追い詰めた。魍魎丸が取り込んだ銀禍を捨てたため、共鳴の力はなくなった。アニメには登場しない。
冥道残月破(めいどうざんげつは)
冥道を開き、敵をそのまま冥界へと送る技。殺生丸との戦いで天生牙から吸収した。使用者の資質により、威力や特性が異なる。犬夜叉の場合、「斬る刀」である鉄砕牙の性質を反映して、三日月型の斬撃として冥道を放つ。当初はオリジナルである死神鬼や天生牙の場合と同じく真円の冥道を開いていたが、奈落との最終決戦時に犬夜叉の技として完成された。

鉄砕牙の鞘[]

鉄砕牙の鞘は朴の木の大妖怪・朴仙翁の枝から作られており、飛天や竜骨精といった強敵の攻撃を防いだり、殺生丸に奪われた鉄砕牙の一振りを受け止めたりするほどに強固である。さらには結界を張ることもでき、鞘を通して呼びかけることで手放した鉄砕牙を呼び寄せることもできる。

脚注[]

  1. ただし、四魂のかけら入りの人間の腕があれば殺生丸でも扱えていたため、必ずしも慈愛の心が必要かどうかは不明。
  2. 例外的に作成者の刀々斎は普通に触れることが可能なほか、変化させなくても鉄砕牙が吸収した新たな能力を把握することもできる。
  3. 犬夜叉自身も人間形態(朔の日に妖力を失った状態)では変化しない。
  4. アニメでは二枯仙は登場しないため、妖気の逆流は解消されていない。

外部リンク[]

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